老々介護・認認介護を防ぐ~認知症の進行に応じた在宅介護

皆さん、こんばんは。

今回は「老々介護・認認介護を防ぐ~認知症の進行に応じた在宅介護」を紹介します。


昨日の「認知症患者の在宅介護において、家族が理解すべきこと」 からの続きです。


認知症患者の在宅介護においては、見過ごされがちな家族のケアにも十分注意を払う必要があります。

なかでも地方で高齢の両親が暮らしているが、片方が認知症を患っていて、もう一方がその世話をしているといったいわゆる「老々介護」は、かなり危ない状況と言えます。


介護疲れによって元気だったほうの親も倒れてしまうリスクが高いため、在宅介護をベースに考えるなら患者本人だけでなく、世話をする親の負担を軽減するための方策も、あわせて考えなくてはなりません。


今日では、夫婦とも認知症でありながら、症状の軽い方が重い相方の面倒をみて暮らすという「認認介護」も、老々介護とともに社会問題化しています。

認知症患者の現在の急激な増加ペースからして、将来は「認認介護の高齢者家庭」が、ごく見慣れた街の風景になる可能性が高そうです。


これは必ずしも家庭内の問題に限られるものでなく、火の不始末による失火や徘徊中の外出時事故・あるいは財産を狙った悪徳商法や詐欺の増加など、地域社会の安全性にもつながっていく話です。


高齢の親が認知症を発症した場合、初期のうちは在宅介護で対応するにせよ、いずれは施設介護が必須と考えて、早いうちから先々の計画をたてていくべきでしょう。


認知症の親の介護をどうするかは、患者本人の現在の病状や介護する家族のマンパワー・経済力などによっても、対応が異なってくるのは当然です。


あくまで大まかな流れとなりますが、以下のようなポイントを踏まえて臨みたいものです。


●本人が認知症と診断された場合は、医師に現在の病状を確認し、あわせて今後の検査および治療の内容と、将来の病状進行についての見解を得ておきます。


●家族間で話し合い、施設介護をどの段階で利用するかについての大まかな合意を形成しておきます。

できればそのときに、施設入居にかかわる費用も大まかに算出して、将来の資金手当についての話を深めておくとよいでしょう。

あわせて、当面であっても在宅介護で対応することがそもそも可能なのか、介護の主な責任は誰が持つのかなどについても、話しあっておく必要があります。

●住み慣れた自宅で、家族の介護をベースとした生活を最後まで続けさせてあげたい…といった家族の思いもあるでしょう。

しかし現実に認知症の症状が進行して、近隣に迷惑をおよぼす周辺症状(徘徊や怒り・盗難行為など)が実際に出てくるほどに悪化した場合、在宅介護では家族が防止のため24時間の緊張を強いられることになってしまいます。

そのため、やはり介護施設への入所に移行する時期がいずれ来ることは、最初から想定しておかなければなりません。


●施設の空きや入居費用の面からすぐの対応が難しい場合は、(介護ヘルパーも加え)家族間で介護にかかる負担を分散しつつ、介護保険のショートステイやデイサービスを利用して家族の介護負担の軽減をはかっていくのが、現実的選択となるでしょう。

そのためにも介護保険の要介護認定は、介護が必要となる前に申請しておくべきです(申請~認定まで約1ヶ月かかる)。


●申請と同じタイミングで、本人の先々の利用・入所が想定される介護施設の情報収集もはじめます。

地域包括支援センターや市役所の介護保険担当窓口・介護事業療養所のケアマネジャーらに相談し、施設の見学や体験入居なども組み入れていくことになります。

先々の遠距離介護が想定される場合は、帰省の折りにこまめに近隣の介護施設の情報を収集しておくと、いざというときは比較的スムーズに動けるでしょう。

●在宅介護の場合と介護施設に入所する場合の両方について、介護保険を利用しての費用支出が月々いくら位になりそうか、それぞれの概算額を出しておくことも大事です。


経済的負担感が強い場合には利用サービスの内容や回数を再検討したり、市町村の扶助制度や独自サービスの併用も検討するようにしましょう。

●施設介護を想定する段階では、施設入所後の、本人の自宅の管理をどうするかという問題もあります。


施設介護を維持する資金手当てのために売却する判断もあれば、本人がたまに戻ってきてひと時を過ごすための場所として残しておくという選択もあるでしょう。

残す場合は、管理の責任者や維持費用を誰が持つのかなどの配慮も必要になります。

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